まいばすけっと株式会社の障害者雇用への取り組み

リハビリ専門職として働いていると、何らかの後遺症がありながらも復職を目指す方々を支援する機会は少なくありません。その中でも、仕事内容や職場環境によってはスムーズな復職が難しく、さらには再雇用を目指しても思うように働くことができない方もいらっしゃいます。

障害者雇用促進法など民間企業においても障害者の法定雇用率が定められており、それをクリアするために”障害者枠”や”障害者部署”のようなものが作られるのは仕方がないとの声も聞きますが、せめて仕事内容や環境は多様で後遺症を持った方々が能動的に職場を選べるようになればいいなと思います。『”働く”ことが様々な側面でヒトの健康と幸福を促進する』というのを理解している作業療法士としてはより一層に強い想いがあります。そのためにも、経営陣が後遺症を持った方々の視点に立って理解をし、様々な職場環境を整えるような風潮がもっと広がればいいなとも思います。

そんな中、まいばすけっと株式会社では『キャラバン隊』と称して、障害者雇用に取り組んでいるという話を伺いました。
これは2015年に始められた取り組みで、2023年3月20日時点で法定雇用率は4.83%であるとのデータも出ています。障害種別の割合は、身体障害が数%と少なく、知的障害や精神障害、発達障害の方々でほとんどを占めるというのも驚きです。実際に勤務を始める前には数週間の研修期間があり、その期間の中で個々人の得意不得意を見極め、職場内でもそれを周知していくという取り組みがあると聞いてさらに驚かされました。私たちからすると、これぞ作業療法。キャラバン隊のような取り組みと企業としてのマインドがより広がっていくと良いなと思います。

【まいばすけっと キャラバン隊】

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